楽しい・作りやすい・実用的でいて、そしてちょっとカッコいい
木工DIYで何か作るとして、やっぱり実用的で使っていてちょっと嬉しくなるような物を作りたい。
そして出来ればそんなに難しくなくシンプルなものがいい。
という事で、今回はアウトドアにもピッタリな組立て式の簡易テーブルをご紹介します。
自作したテーブルを使う時には、買ったものでは体感できない自己満足的(誰が何を言おうが)な充実感や愛着が沸いてきます。
これがDIYのキモだと思います。作って使って「楽しい」かどうか。
それでは楽しみながら作っていきましょう。
コンパクトで収納時も場所を取らないので、車のトランクに入れておくのもいいですよ。
好みに着色すれば自分だけのオリジナルテーブルになり愛着もさら上がります。
製作難易度は ☆(やさしい) です。
まずは動画で確認すると分かりやすいです。
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図面はこちら
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材料
- 合板 厚み12mm
- 丁番 幅25mm程度 4個
- ステイ 40mm 2本
- 滑り止めゴム(トラック用の荷造り止めゴム)
- 木ネジ・釘
- 両面テープ
- ゴムバンド(収納時固定用)
道具
- のこぎり
- キリ
- ドライバー
- スコヤ
- 電動ドライバー (ドリル12mm)
- サンドペーパー 240番
- ゴム用接着剤
- ヤスリ
- 作業台(あると便利)
- Fクランプ(あると便利)
作り方
まずは材料の合板をホームセンターで購入時に必要な寸法にカットしてもらいましょう。
合板のカットはホームセンターにある専用の機械で正確・安全にカットしてもらえるので、
多少費用はかかりますが是非利用してカットしておきましょう。
今回は12mmの厚みの合板を250×500mmの寸法で4枚用意します。
下の図のように2枚は天板に、残りの2枚を脚部分に使います。
①脚に使う2枚に、切り込みを入れる為の墨線を引く
図面を確認しながら墨線を引きましょう。
切り欠く幅は板厚の12mmですが、この幅が実物より狭くなると組立ての時に窮屈になってしまいます。
ぴったりとはめ込む方がもちろん安定して良いのですが、幅がキツいと後で削って修正することになりこれが結構大変です。
ここでは実寸の厚みより狭くならないように墨線を引きましょう。
合板を墨線に合わせて狭くなっていないか確認しておきます。
②合板の交差部分を欠き取る
次に12mmのドリルを使って切り込み先に穴を開けておきます。穴を開けておくと後の欠き取りの作業がやりやすくなります。
下に捨て板(不要な木材)を敷いて一緒に穴を開けると、材料の裏側がむしれにくくなります。
もう1枚も開けておきます。
墨線の少し外側を切るイメージで切ると、幅が狭すぎるという事になりにくい。
ゆっくりでいいので慎重に切ります。
(材を作業台にクランプで固定すると安定して作業がやりやすくなります)
切り欠けたら12mmの端材があれば幅の確認をしておきましょう。
すこし緩いくらいでも大丈夫です。(あまりガバガバは安定感が損なわれるので注意)
ドリルの穴が丸くなっているので角を作ります。
画像はやすりを使っていますが、サンドペーパーを板に巻いて角を削っても問題ないです。
組んで具合を確認
組んだ時に板の合わさり部分に段差ができる場合は切り込みの深さが足りないので、サンドペーパーなどで削って調整します。
はめ込みがキツい場合も同様に、サンドペーパーで狭い部分を削って調整します。
③角を丸くする
図面を確認して合板の角を丸くします。
(天板の外側4か所と足の地面側4か所の計8か所)
どれくらい丸くするかは好みですが今回はR20としています。
任意の場合、ペットボトルのフタや丸いものを使って角に墨線を引いてから、余分な角の外側部分をノコギリで落としておきます。
ヤスリやサンドペーパーを使って線に沿って丸く削る。
④全体の面取り
材料の切断面は角が立っている状態です。
その為、全ての角を触って滑らかに感じる程度にサンドペーパーを使って削ります。
たくさん削る必要はありません。
⑤丁番の取付
天板は2枚の合板を丁番で止めて折りたためるようにします。
上下の丁番の位置は端から10mm内側にし、中央の2つは間隔が均等になるように配置します。
丁番は両面テープを併用すると位置決めでズレにくく、固定後の強度も上がる。
丁番の中心が板と板の真ん中になるように位置に気を付けて貼ります。
この位置がズレると開閉の時にスムーズに開かなくなるので慎重に行います。
キリでネジの下穴を開けておく。
丁番のビス穴の中心にキリで穴をあけるように意識する。
下穴が中心からあまり外れると、ビス止めの時に丁番が動いて取り付けられ、スムーズに開閉できなくなる事があるのでここは慎重に位置決めをしましょう。
木ネジで止める。
ビスが小さいのでネジ山を潰さないように、下方向にしっかり押し付けながら止めるのがコツ。
取付が終われば開閉の具合を確認する。
丁番の外側には両面テープが残っているので、畳んだ状態でテープに切り込みを入れて取り除きます。
⑥着色
着色は好みですが、色を付けるとオリジナルな感じが出るのでおすすめです。
着色には木材専用のオイルステインなどを使うとしっかり色が付きますが、私は臭いが苦手なのでアクリル絵の具を薄めて使います。絵の具の控え目な色感も気に入っています。
水性絵の具でもいいのですが天板は水拭きする場合があるので、アクリルがいいかと思います。
絵の具は色落ちしやすいというデメリットがありますが、着色後に植物オイルで表面を塗装する事で色落ちしにくくなります。
もちろんホームセンターの木材塗料などを使っても問題ありません。
まずはサンドペーパーで表面の毛羽立ちなどを軽く取って均しておきます。
ハケを使って好みの色を塗っていきます。
大ざっぱに塗って問題ありません。ダイナミックに塗っていきます。
乾燥したら表面が毛羽立つのでサンドペーパーで再度均します。
⑦滑り止めゴムの取付
滑り止めのゴムを以下の9ヵ所に取り付けます。
天板のたわみ防止の為に中央に一カ所追加してあります。
ゴムは滑り止めの効果だけでなく、点で接地させる事で安定させる効果があり重要です。
今回はホームセンターに売っているゴムロープを使いました。
長さは30mmとし、幅は10mm程度にカットします。
ハサミで簡単にカットできます。
カットしたゴムを、接着剤を使って合板の底と天板側に貼り付けます。
接着剤の乾燥後、キリで下穴を開けてから釘を打って補強します。
(下穴を開けておかないと合板が割れてしまうので注意)
釘を深く打ちすぎるとゴムの中央が押されて、まわりの接着が剥がれてきます。
釘はゴムよりほんの少し低くなる程度に打ち込むようにする。
ゴムを取り付けると、組んだ時に下の画像のようになる。
⑧天板のロック用ステイの取付
天板は丁番で開閉できるようになっていますが、足に天板を載せている状態で中央手前に力が掛かると丁番連結部分が浮いてしまいます。
これを防止する為に連結部分をまたぐようにステイを取り付け、ロックできるようにします。
キリで下穴を開けてから10mmのビスで止めます。
この時、ビスの締め具合を加減してステイを手で回せる程度に調整しておきます。
ステイを回して開閉部分と直角にするとロックされて天板が固定されます。
下の画像のように、左右それぞれの板にステイを取り付けます。
⑨オイル塗装
仕上げにオイル塗装をすると表面に塗膜が出来、着色が落ちにくくなります。
また、木材が濡れ色になり発色も良くなるのでおすすめです。
塗装には植物オイルを使用しました。
ホームセンターに売っている木材専用のオイルで問題ありません。
原料に亜麻仁油や荏油が使用されているものが使いやすいです。
また、食用の亜麻仁油でも代用できます。
オイルをウエスに付けて木材の表面に塗り込んでいきます。
始めは木材がオイルを吸収するため、多めに塗るようにします。
1度全体に塗り終えたら塗り残しがないが確認します。
塗り残しがあれば再度オイルを塗っておきます。
その後、1日ほど乾かして再度オイルを塗るとさらに塗膜が出来で綺麗に仕上がります。
1度の塗装でもしっかり塗っておけば2回目の塗装は無くても大丈夫です。
完成
天板は乗せるだけでも使用できますが、熱い食べ物を置く場合などは少し不安に思う場合もあるかもしれません。
特に小さな子供が周りにいる時などは少し心配になります。
そんな場合はゴムバンドを使用すると良いかと思います。
今回ダイソーでちょうど良いゴムバンドを見つけたので、使い方を紹介したいと思います。
べんりベルトという3本セットのバンドです。
収納時に束ねると程よく固定してくれて長さも丁度いいです。
これを繋げて使います。
まずは足を組んでロックした天板を乗せます。
次に2本のバンドのマジックテープを繋げて長さを延長します。
これを天板の連結方向に足からぐるりと一周させてマジックテープで止めます。
これだけの簡単な固定ですが、少々の力では天板が大きくずれるような事は無くなるかと思います。
もちろん固定がゴムバンドなので完全に安全という訳ではありません。
周りの状況を見てある程度の注意はしてもらえればと思います
―おまけ―
取っ手を付けると持ち運びやすくなります。
ネジ部分の幅が板厚より少し大きいので削って調整しました。
もとから幅が合ったものがあればそれの方が良いと思います。
これを天板の両サイドの中央に取り付けます。
下穴を開けてからビスで固定。
これで持ち運びやすくなりました。
開いた時はフックを付けておけば、色々吊り下げられて便利なんじゃないかと思います。
作りやすく色々なシチュエーションで活躍しそうな自作の組立てテーブル。
車に積んで、アウトドアに出かけてみてはいかがでしょうか。