木工DIYの基本テクニック 木材の接合は「ビス+接着剤」が最強

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

木工DIYで何か作る時、重要な事のひとつに部材の接合方法があります。

私自信DIYを始めたばかりの頃に、接合方法の知識の無いまま作業を始め、まったく形にならずに挫折した苦い経験を持っています。

もちろん失敗の経験は悪い事ではないです。

しかしその残骸を残したまま、しばらく木工DIYに手を付けなくなってしまった私のような遠回りがないように、基本となる接合方法を説明をしたいと思います。

  • 木工DIYで部材を接合するにはどうしたらいいの?
  • 初心者でも簡単な接合方法はあるのか?

この記事では以下の内容を説明します

  • 加工しやすく、精度出しやすく、強度が高い「ビス+接着剤」
  • ビス止めのメリットとデメリット
  • ビス止めの加工方法
  • ビス頭がデザインに与える影響

加工しやすく、精度出しやすく、強度が高い「ビス+接着剤」

結論から言いますと、基本的な部材同士の接続は「ビス+接着材」の1択となります。

他にはホゾやダボなどの接合方法も強度面や見た目の美しさでは非常に優秀ですが、

強度を出すには精度良く加工する必要があります。

イスやテーブルなどは使う時に色々なところに力がかかります。

その為、不完全なホゾやダボで作られたものは長く使っていると必ず接合部分の緩みが出てきます。

緩んでしまうとその接合部分が折れたり、ぐらつきが出たりして使えなくなってしまいます。

ホゾやダボはこの強度を確保する為の精度を出すのがなかなかに難しいです。

その点ビス止めは加工が簡単な為、加工精度が出しやすくなります。

しっかり締め込んでおけば接合部分の緩みも出にくく強度も出しやすい特徴があります。

長く使えるものをDIYで作るには「ビス+接着材」がおすすめの理由です。

またビス止めは加工時に大きな音が発生しにくいため、騒音対策としても有効な方法です。

(インパクトドライバーを使用する場合、打撃音が発生しますが手回しドライバーを併用する事で対策可能です)

ただ、ビス止めにもデメリットはあります。

最大のデメリットは打ち込んだビス頭が見える事で、仕上がりの見た目が悪くなってしまう事。

これは後に、いくつかの対策がありますので参考にしてみてください。

ビス止めの加工方法

  • 使う道具
    • ドリルドライバー
    • 下穴ドリルビット
    • クランプ
    • スコヤ(又は直角定規)

それでは実際のビス止めの加工方法をスツールの製作で説明していきます。

ビス止めの動画はこちらで確認できます ↓

ビス止め動画
     部材をビスで止める

始めに、接合部分が平面にカットされているかが重要です。

でこぼこした部分同士では接着剤も効きにくくビス止めしてもしっかり固定されません。

まずは部材を平面に直角に切っておく必要があります。

(のこぎりで直角に切る為の治具の作り方を紹介したyou tube動画を確認する場合はこちら↓)

のこぎりで直角に切るジグを自作しよう

ビスを打つ場所に下穴を開けておく

木材に直接ビスを打ち込むと材が割れる事があります。

必ず下穴用ドリルビットで下穴を開けておきましょう。

適切な下穴を開ける事でビスの保持力も上がり強度が出ます。

部材同士をクランプで固定する

部材の木口面(年輪が出る切り株面)にしっかり木工用接着剤を塗る。

作業台の上で部材同士をクランプで固定する。

この時、木片を使って部材同士を上から挟み込むと材がずれにくい。

(木片にサンドペーパーを貼り付けておくと更に安定する)

直角に固定されているかスコヤを使って確認し、ずれている時は修正する。

先に開けておいた下穴を使って接続先の部材にも軽く下穴を開ける。

(木口面はビスの効きが悪くなる事があるので下穴は浅めにしておく)

ビスを打ち込む

ドリルドライバーでビスを打ち込みます。

締め込みが強いとビスが深く入りすぎるので最後は慎重に締めます。

最後は手回しドライバーを使うと失敗が少ないです。

最後にはみ出た接着剤があれば濡れたウエス等で拭いて下さい。

ビス頭がデザインに与える影響

ビス止めのデメリットとして考えられるのは、ビスの頭が見える事でデザイン面に影響が出る事かと思います。

メッキ塗装されたビスの頭は光の反射もあり、なんだか野暮ったく感じてしまいます。

ビスのメッキ加工が目立つ
光の反射もありビスが目立ってしまう

このあたりは好みの問題もありますが、いくつか対策を考えてみました。

最もオーソドックスな方法 木ダボで埋める

木ダボでビスを埋める

この方法はビスの頭程度の大きさの穴を、5ミリほどの深さで開けておきビスを表面より深く打ち込ませ、残った穴を木栓を打ち込んでビスを隠すという方法です。

ビスは隠れて仕上がりも美しい加工方法です。また意匠として丸い模様を表現する事が出来ます。

難しそうに思うかも知れませんが、ポイントを覚えればそれほど難しくはありません。

市販の木ダボは圧縮されているのでボンドの水分で膨れ、隙間無く穴を埋める事ができます。

デメリットとしては、使う木によっては色の違いがはっきり出すぎてしまう事があります。

また、ビスの数が多い場合は加工にけっこうな時間が掛かります。

動画で確認する場合はこちらです ↓

ビスを木ダボで埋める

・色の付いたビスを使う

ビスの着色
ビス頭を黒く塗っている

あえてビスの頭を隠さずに色を付けたビスをなどを使ってデザインの一部とする方法です。

特別な加工をするわけではないので手間は掛かりません。

黒や、真鍮のビスを使って家具に馴染むビスを選びます。

また、ビスの頭に色を塗ってワンポイントとするのも面白いかもしれません。

私が最近気に入っているのはビスの頭部分を錆びさせて使う方法です。

動画が出来ましたらこちらも紹介しようと思います。

イメージに合うビスを選ぶのはなかなか難しいですが、色々なビスを試してみて自分の好みを探してみてください。

まとめ

木材の接続方法にはいくつか方法はありますが、加工のしやすさ、精度の出しやすさ、高い強度という「ビス+接着剤」は木工DIYには一番おすすめの接続法方。

加工時に騒音が出にくいのもDIYには重要なポイントとなる。

デメリットのビスが見える事で野暮ったくなってしまう問題は、木ダボでビスを隠す、または色の付いたビスなどを使って上手に見せる方法で対応する。

ビス+接着剤の接合方法で作る「おすすめスツール」の記事はこちら

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*

CAPTCHA