自分で作った物を誰かにプレゼントするなんて事は、特別な技術やセンスがないと難しい。
しかも喜んでもらえるものとなればさらにハードルが上がる。
そんなふうに思われるかもしれません。
しかし、作りやすく仕上がりもシンプルで使いやすい。
そんなバターナイフなら贈った人にも喜んでもらえるのではないでしょうか。
私はちょっとしたお礼に、作っておいたバターナイフを贈ります。
バターナイフなら相手にもそんなに気を使わせないで貰ってもらえます。
しかしながら、サンドペーパーで丁寧に磨き上げた木の肌触りや質感は本当にすばらしいんです。
手に取った人に小さな感動を与えられるのではないか、と作っていて思ってしまうのです。
そんなバターナイフの作り方を分かりやすく説明しようと思います。
道具はいたってシンプル
必要な道具は非常にシンプルです。
- 木材 厚み5㎜ 幅25㎜ 長さ200㎜
- カッターナイフ(刃の太いタイプ)
- ノコギリ
- サンドペーパー 240番、600番、1000番
- 厚紙
- 軍手 1枚
- ボールペン
木材はヒノキを使用しましたが、ホームセンターにある杉や100円ショップの桐材でも作れます。
下書き
まずは木材にバターナイフの型取りを書きましょう。
自分のお好みの形を直接書き込んでもいいですし、どういった形がいいのか分からない場合は、テンプレートを印刷して厚紙に貼り付けてカットすると型紙ができます。
テンプレートはこちら
↓↓↓
その型紙を木材の上に置き、淵をボールペンでなぞれば型が写せます。
型紙を作っておけば、同じものを簡単に書き込めるので便利です。
(またはコピーした用紙をカットして、そのままのりで木材に貼り付けても大丈夫です。
貼った紙は後で水で濡らして剥がせばOKです。)
型取りの際のポイントとして、出来るだけ木目が途切れないように位置を決めると木材が割れにくく丈夫に作れます。
それと持ち手側の左側は余白を開けて残しておきましょう。
この部分は削る時に手でしっかり持てるように残しておきます。
削り出し
型が下書き出来たら画像のように2か所にノコギリで切り込みを入れます。
ここに切り込みを入れておくと,くぼみ部分が削りやくすなります。
削る順番は自分のやりやすい順番で問題ないのですが、削る方向にはコツがあります。
下の画像のように黄色の矢印が示す膨らみの頂点から左右に削ります。
木には木目があってその木目に逆らわないように削らないと上手く削れません。
木目にもよりますが基本は赤矢印が「順目」と言います。反対方向は「逆目(さかめ)」と言います。
逆目方向に削ると木が割れたり、むしれたりしやすくなります。
少し難しく感じるかもしれませんが、削っていくうちに何となく分かってくるかと思います。
始めはなんか削りにくいな、と思ったら反対方向から削ると上手くいくかと思います。
持ち手の上部分を矢印の方向にカッターを滑らせて徐々に削っていきます。
一度に大きく削るのではなく少しずつ削ると失敗しにくいです。
カッターで削る時は材を握っている方に軍手をしておきましょう。
不意に刃が当たっても軍手をしていれば怪我になりにくいです。
左手でカッターの後ろを押すように削ると力加減を調整しやすいです。
下書きの線まで削っていきます。
上部分が削れたので次は下側を削っていきます。
左側の余った部分は、今は削る時の持ち手として残しておきましょう。
ふくらみの頂点あたりから少しずつ削っていきましょう。
持ち手側の上下が削れたら前方から削っていきます。
先に削った持ち手側と高さを合わせるように削りましょう。
下側の先端に向かって削りますが、先端は木材の繊維に対して直角に進む為カッターの刃が進みにくくなります。無理をせずに少しずつ削り進めましょう。
下部分と同様に高さに注意しながら削ります。
後は先端の上部を削ります。
次に角を削ってバターナイフの形にしていきます。
画像の黄色く表示した部分は刃を作るように淵にかけて薄く削っていきます。
断面図のようなイメージで両側から削ります。
刃の部分以外の角は丸くして肌触りが良くなるようにしましょう。
この際も縁取りを削った時と同じように、順目方向を意識して削ると作業しやすいです。
バターをすくう刃の部分を削る時は仕上がりをイメージして削っていきます。
材の厚みの半分を目安に両側から削っていきましょう。
中央のラインを意識するときれいに仕上がります。
仕上げにサンドペーパーで整えますので、この時の形は大まかで大丈夫です。
ここで持ち手として残しておいた余分な部分をのこぎりで切り、カッターで形を整えます。
削り出しが完了しました。
削り出しのポイント
少し難しそうにも見えますが、コツを押さえておけば後は自分の思うイメージで削り進んでいけばいいと思います。
以下のコツさえ押さえておけば大丈夫です。
- 削りやすいように手に持っておける余分な部分を残しておく
- 初めにノコギリで切り込みを2カ所、入れておく
- 順目と逆目を意識する。逆目で削りにくい時は反対方向から削ってみる
前半はバターナイフの削り出しでした。
後半は仕上げの工程になります。